仏前式は、仏様やご先祖様の前で、ふたりの“縁”や“感謝”を大切にしながら永遠の結びつきを誓う、非常に厳かで日本らしい挙式スタイルです。一方で、宗派や家族の宗教観による制約、準備の複雑さ、参列者の範囲など、他のスタイルとは異なる特徴や注意点も存在します。
本記事では、仏前式の基本的な意味や流れ、メリット・デメリットまでを分かりやすく解説。さらに、準備のポイントや実際の体験談も交え、仏前式を検討する方の疑問や不安を解消します。
この記事を読むことで、仏前式の魅力や注意点をしっかり理解し、自分たちに最適な結婚式スタイルを選ぶための判断材料が得られます。
※本記事で活用しているデータは、「ゼクシィ結婚トレンド調査2024調べ」に基づいています
仏前式とは?読み方は?
「仏前式」は「ぶつぜんしき」と読みます。仏様やご先祖様の前で結婚を報告し、おふたりが巡り合えた縁に感謝する伝統的な挙式スタイルです。
結婚式は一般的に寺院(お寺)の本堂などで執り行われ、厳かな雰囲気の中で進められます。ご先祖様を大切にしたい方や、代々の菩提寺がある方などに選ばれることが多いです。
仏教では結婚は深い「ご縁」で結ばれるものとされ、仏前式では来世までの結びつきを誓うともいわれます。神前式と並び日本で古くから行われていますが、最近では馴染みが薄く、具体的な内容が分からない方も多いでしょう。
仏前式と神前式の違い
仏前式と神前式では、結婚を誓う対象と挙式の場所が異なります。仏前式は仏様やご先祖様に結婚を報告し、お寺の本堂で行います。一方、神前式は神様に結婚の報告と永遠の幸せを祈る挙式で、神社の拝殿や神殿で執り行われます。
また、儀式の内容にも違いがあります。仏前式では僧侶から数珠を授かる「念珠授与」など仏教独特の所作が行われます。神前式では巫女の舞や三々九度の杯を交わす儀式があり、それぞれ雰囲気も異なるのが特徴です。
神前式ならではの「参進の儀」(花嫁行列)や雅楽の演奏もあり、華やかながら厳かな空気に包まれます。それに対し仏前式は、より静かで厳粛な雰囲気の中、進行していきます。
仏前式による結婚式の流れ
仏前式の具体的な進行を段階別に詳しく説明します。事前に流れを把握しておくことで、当日も安心して挙式に臨めるでしょう。
仏前式の結婚式は、厳かな儀式が順を追って進行します。まず新郎新婦と親族が入堂し、僧侶による読経や結婚の誓い、焼香(しょうこう)などが執り行われ、最後に法話で締めくくられます。式全体の所要時間はおおよそ30分程度です。
仏教の教えに則った一連の儀式が住職(僧侶)の導師により進められます。挙式中、新郎新婦や参列者は要所で合掌(がっしょう)し、心を込めて祈りを捧げます。普段なじみのない儀式も多いため、事前に流れを把握しておけば、当日も落ち着いて臨めるでしょう。
入堂(にゅうどう)
「入堂(にゅうどう)」とは、挙式会場となる本堂へ新郎新婦や参列者が入場することを指します。まず新郎新婦のご両親と親族が式場となる本堂に入堂し、仏壇に向かって新郎側は右側、新婦側は左側の席に着きます。続いて、新郎新婦が媒酌人(仲人)に付き添われ、それぞれ入堂します。
両者は堂内の中央で合流し、仏前に向かって所定の場所に着席します。最後に司婚を務める僧侶が本堂に入堂し、一同が起立して合掌すると挙式が開始されます。
敬白文朗読(けいびゃくもん ろうどく)
僧侶が焼香を行った後、「敬白文(けいびゃくもん)」と呼ばれる文書を朗読します。
敬白文とは、仏様とご先祖様におふたりの結婚を報告し、巡り合わせてくれたご縁への感謝を伝えるためのものです。
朗読中、式場内は静寂に包まれ、参列者は厳粛な雰囲気の中で耳を傾けます。僧侶の厳かな声で敬白文が読み上げられ、式の緊張感が高まります。敬白文朗読は仏前式ならではの重要な儀式で、仏様への誓いの第一歩となります。
念珠授与(ねんじゅ じゅよ)
僧侶から新郎新婦に念珠(数珠)が授けられます。一般的に新郎には白い房の念珠、新婦には赤い房の念珠が渡されます。
おふたりは両手で丁寧に受け取り、左手の親指以外の四指にかけて合掌します。この念珠授与は仏前式の中でも特に重要な儀式で、仏様からご加護と結縁(けちえん)をいただく意味合いがあります。
授かった念珠は挙式の間、新郎新婦がずっと手に持ち続け、おふたりの誓いの象徴となります。なお、新郎新婦が結婚式で念珠を授かるのは仏前式だけの所作で、他の挙式スタイルには見られません。
指輪の交換※希望による
仏前式では、希望すれば指輪の交換を行うことも可能です。
僧侶から預かった指輪を新郎新婦がお互いの左手薬指にはめ合い、永遠の愛を誓い、夫婦の契りを改めて確認します。ただし、仏教式の伝統的な式次第には指輪交換は含まれないため、希望しない場合は省略されます。
念珠授与の後、セレモニーの一環として指輪交換の時間が設けられます。現代では多くのカップルが仏前式でも指輪の交換を取り入れており、仏前にて夫婦の絆を指輪という形で残す良い機会となっています。
なお、念珠自体を夫婦の絆の象徴と考え、指輪交換を省略するケースもあります。伝統的な仏前式に現代的な要素を取り入れることで、式におふたりらしさを加えることができます。
司婚の儀(しこんのぎ)
司婚の儀では、僧侶が新郎新婦に結婚の誓約を促します。新郎新婦はそれぞれ「誓います」と答え、ご本尊に向かって用意された誓いの言葉(誓詞〈せいし〉)を朗読します。
誓詞は仏前に夫婦の誓いを立てるための文章で、これを読み上げ終えると、仏前においておふたりの結婚が正式に認められたことになります。
厳粛な雰囲気の中、おふたりは仏様とご先祖様を前に永遠の愛と結びつきを誓います。これは新郎新婦が仏前で夫婦の契りを交わす大切な場面で、西洋式の誓いの言葉や神前式の誓詞奏上に相当します。
仏前と親族の前で誓いを立てるこの瞬間は、新郎新婦にとって感慨深く、夫婦としての責任と絆の重みを実感する場面でもあります。
焼香(しょうこう)
新郎新婦は仏前の香炉に一回ずつ香炉の抹香(まっこう)を指でつまんで焚べ、合掌します。焼香とは香を焚いて仏様へ祈りを捧げる仏教の作法で、心身を清め仏前に敬意を示す意味があります。仏前式ならではの重要な儀式です。
続いて参列者も順に立ち上がり、それぞれ焼香を行って合掌礼拝します。式に参列する全員が心静かに香を手向けることで、会場全体が清浄な香りに包まれ、厳粛な雰囲気が一層高まります。両家揃って香を捧げることで、仏前で両家の心が一つになる一体感も生まれます。
誓杯(せいはい)の儀
誓杯(せいはい)の儀は、神前式の三々九度に相当する夫婦固めの杯の儀式です。新郎新婦がお神酒(おみき)を酌み交わし、夫婦の契りを結びます。
仏前式では、新婦→新郎→新婦の順でお神酒を飲み交わし、お互いの絆を誓い合います(神前式とは順番が逆になります)。
杯を交わすことで、おふたりは仏様と先祖の前で正式に夫婦となったことを象徴します。儀式の後半には、両家親族全員が起立し、配られた杯で一斉にお神酒をいただく「親族固めの杯」を行うこともあります。
これによって両家の結びつきを祝い、一同で夫婦の門出を祝福します。新郎新婦が盃を交わす様子に、参列者からも温かな視線が注がれます。
法話(ほうわ)
法話(ほうわ)では、僧侶がお祝いとして新郎新婦や参列者に向けて仏教の教えを交えたお話をしてくださいます。結婚にまつわる仏教の教えや夫婦の心得などが優しい口調で語られ、新郎新婦への温かな祝福の言葉が贈られます。
厳かな挙式の終盤に穏やかな雰囲気をもたらすひとときで、参列者も仏様の教えに耳を傾けながらおふたりの門出を見守ります。法話を通じて、新郎新婦は仏の教えに基づいた励ましを受け、夫婦としての絆をより一層深めることでしょう。法話の後、僧侶からの祝福の言葉で結婚式はいよいよ結びに向かいます。
退堂(たいどう)
退堂(たいどう)は、挙式を終えて一同が式場から退出する儀式です。最後に全員が起立し、仏前に向かって合掌・礼拝をします。その後、司婚を務めた僧侶が本堂を退場し、新郎新婦が続き、媒酌人、両親、親族の順で本堂から退出します。
静かに退堂が進み、仏前式の厳かな挙式が結びとなります。こうして仏前式の挙式が全て終了し、新郎新婦は夫婦として新たな第一歩を踏み出します。厳かな挙式を終えた新郎新婦には、安堵と清々しい気持ちが広がることでしょう。
仏前式の結婚式後の会食や披露宴について
仏前式の挙式後は、披露宴や会食を別途用意するのが一般的です。多くの場合、お寺には披露宴の設備がないため、挙式後に近隣の料亭やホテルの会場等へ移動し、改めてお祝いの席を設けます。
仏前式は親族中心で執り行われるため、職場の上司・同僚や友人などは披露宴から招待する形になるでしょう。
挙式が厳かな雰囲気で進むのに対し、披露宴では和やかに食事やスピーチを楽しみながら、ゲストと幸せを分かち合う時間を過ごします。新郎新婦にとっても、挙式後にリラックスしてゲストと触れ合える貴重なひとときとなるでしょう。
ごく一部の寺院では境内に披露宴可能な会場が用意されている場合もありますが、そのような例は多くはありません。
別会場で披露宴や会食を行う際には会場の手配や移動が必要になります。また披露宴まで時間が空く場合には、ゲストに待合室や休憩場所を用意するなどの配慮も求められます。挙式と披露宴の会場が異なる場合は、移動手段の確認やゲストへの案内もしっかり行いましょう。
仏前式の結婚式が挙げられるお寺の探し方
仏前式を挙げる際は、式に対応したお寺を見つける必要があります。すべてのお寺が結婚式を受け付けているわけではないため、いくつかの方法で候補を探しましょう。
以下に、お寺探しの具体的な方法を紹介します。
菩提寺やゆかりの寺に相談する
家族にゆかりのある寺院から相談を始める
インターネットで寺院検索する
結婚式対応寺院を効率的に検索
和婚プロデュース会社や結婚コンシェルジュに相談する
専門業者によるトータルサポート
菩提寺やゆかりの寺に相談する
まず、実家の菩提寺や、自分や家族にゆかりのあるお寺に相談してみましょう。家族のお墓がある菩提寺であれば、住職も親身になって相談に乗ってくれるはずです。たとえ菩提寺自体で仏前式の挙式を行っていなくても、近隣で対応可能な寺院を紹介してもらえることもあります。
ゆかりのあるお寺で挙式ができれば、両親や親族にとっても意味深く、きっと喜ばれることでしょう。まず身近なお寺に打診することで、具体的な段取りや必要な準備についてアドバイスを得られる利点もあります。
菩提寺で挙式できれば、挙式料(お布施)もご縁のあるお寺に納める形となり、ご先祖様への何よりの報告ともなるでしょう。
インターネットで寺院検索する
インターネットを活用して、仏前式に対応する寺院を検索する方法も有効です。結婚情報サイトや式場紹介サイトなどで「仏前式対応可」といったキーワードで検索すると、仏前式を受け付けているお寺や和婚プランを扱う会場が見つかることがあります。
各寺院や式場の公式ホームページにも、仏前式の案内や過去の挙式実例が掲載されている場合があるので、確認してみましょう。ネット検索を活用すれば、自宅にいながら複数の候補を比較検討でき、写真や口コミを参考にイメージを膨らませることもできます。
気になるお寺が見つかったら、最終的には直接問い合わせて詳細を確認するようにしましょう。
和婚プロデュース会社や結婚コンシェルジュに相談する
和婚を専門に扱うプロデュース会社や、結婚式のコンシェルジュサービスに相談する方法もあります。プロに依頼すれば、仏前式に対応可能な寺院の紹介から、衣裳・着付け、当日の進行サポートまでトータルにサポートしてもらえます。
自分たちでは交渉しづらい寺院との日程調整や打ち合わせも、プロが間に入ることでスムーズに進むでしょう。また、和婚プランナーは豊富な実績とノウハウを持っているため、希望に沿ったお寺選びや式全体のプランを提案してくれます。
費用はかかりますが、その分安心感が得られ、準備作業も大きく軽減されます。「何から始めればいいかわからない」と不安な場合には、心強い味方となってくれるでしょう。
お寺で仏前式の結婚式を挙げるメリット
仏前式には他の挙式にはない魅力があります。例えば、先祖や両家の絆を感じられること、厳かな空間で特別な時間を共有できることは仏前式ならではです。また、珍しい挙式スタイルゆえゲストの記憶に残りやすいことも魅力でしょう。さらには費用面でも挙式料が比較的リーズナブルな傾向にあります。
以下では、仏前式を選ぶ魅力をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
先祖と両家の結びつきを感じられる
ご先祖様に見守られた特別な挙式体験
厳かな雰囲気で特別な時間を過ごせる
お寺の本堂で味わう神聖な挙式空間
珍しい挙式スタイルのためゲストの印象に残りやすい
ゲストにとって貴重で記憶に残る体験
挙式料が比較的リーズナブルでコストを抑えやすい
他の挙式スタイルと比べて費用を抑制可能
先祖と両家の結びつきを感じられる
仏前式最大の魅力は、何といっても先祖や両家の家族との結びつきを強く感じられる点です。仏前で結婚を報告し、先祖代々の仏様に見守られて式を挙げることで、自分たちが多くのご縁の積み重ねによって結ばれたことを実感できます。
両家の親族、とりわけ祖父母世代にとっても、先祖を敬いながら新しい家族の門出を祝えるため、皆の心が一つになる温かい時間となるでしょう。
お寺という特別な場所で式を挙げることで、家族の歴史や絆を改めて意識する機会にもなります。また、自分たちも先祖に見守られているという大きな安心感が得られ、夫婦として新たな一歩を踏み出す上で心強い支えとなるでしょう。
厳かな雰囲気で特別な時間を過ごせる
お寺の本堂で執り行う仏前式では、厳かな雰囲気の中で特別な時間を過ごせるのが魅力です。荘厳な仏像に見守られ、お香の香りが漂う中で進む結婚式は、神聖さと重みを強く感じられるでしょう。
こうした厳かな空間で誓いを立てることで、おふたりの結婚が一層意義深いものに感じられるはずです。また、非日常的な特別感があり、一生に一度のセレモニーを心に深く刻むことができます。厳かな儀式を望むカップルには理想的な環境と言えるでしょう。
珍しい挙式スタイルのためゲストの印象に残りやすい
仏前式は現代では珍しい挙式スタイルのため、ゲストの印象に残りやすいという魅力もあります。友人や同僚にとっても、お寺での結婚式に参列する機会は滅多にないため、「貴重な体験だった」と後々まで話題となることでしょう。
厳かな式に感銘を受けるゲストも多く、和の伝統を感じられる結婚式として強く記憶に刻まれます。
多くの結婚式を経験しているゲストでも、仏前式は初めてだったという場合も多く、その厳粛さに感動したという声も聞かれます。
挙式料が比較的リーズナブルでコストを抑えやすい
仏前式は挙式にかかる費用が比較的リーズナブルで、コストを抑えやすい点もメリットです。
お寺によっては衣裳やヘアメイクがプランに含まれないため別途手配が必要ですが、その分自分たちで選択肢を調整しやすい面もあります。
また、もともと親族のみの小規模な挙式であることが多いため、招待客の人数により披露宴も含めた全体の費用を低く抑えることが可能です。「伝統的な式を挙げたいが予算は限られている」というカップルにとって、仏前式は有力な選択肢となるでしょう。
お寺で仏前式の結婚式を挙げるデメリット
一方で、お寺で仏前式を挙げることには、注意しておきたい点もあります。
以下では、お寺で仏前式を挙げる場合に考えられる、気を付けたいポイントをご紹介します。
宗教観の違いによる抵抗感が生まれる場合がある
家族間で信仰や価値観の相違が課題となるケース
希望の寺院で挙げられない場合がある
結婚式対応不可や日程制約による選択肢の制限
式の進行に柔軟性が少ない
宗教儀式のため演出やアレンジに制約
仏教や儀式に馴染みがなく作法がわかりにくい
宗教的な所作や作法への理解不足による不安
結婚式場のような充実したサービスが期待できない場合も
専任プランナーや式場サポートの欠如
宗教観の違いによる抵抗感が生まれる場合がある
仏前式は仏教の儀式であるため、宗教観や信仰の違いによって抵抗感を覚える場合があります。
例えば、新郎新婦または家族に他の宗教を信仰している人がいるケースや、厳かな仏教の儀式に馴染みがない人にとって、仏前式はハードルが高く感じられることもあるでしょう。「結婚式は教会で挙げたい」「宗教色のない人前式にしたい」と考えている場合には、仏前式はミスマッチに映るかもしれません。
また、親族間で宗教観が異なる場合、挙式スタイルの選択について意見が分かれる可能性もあります。仏前式を選ぶ際は、両家で事前に十分話し合い、全員が納得した上で決定することが大切です。
希望の寺院で挙げられない場合がある
仏前式を望んでも、必ずしも希望するお寺で挙式できるとは限りません。寺院によっては結婚式そのものを受け付けていなかったり、特定の宗派に限定していたりする場合があります。
例えば、自分の菩提寺が挙式非対応だったり、挙げたい有名寺院が日程の都合で利用できなかったりと、希望通りにならないケースも考えられます。
また、人気の寺院では予約が取りにくく、希望日に空きがないこともあるでしょう。もし第一希望のお寺で難しい場合には、別の対応可能な寺院を探す、和婚プロデュース会社を通じて候補を広げるなど、柔軟に検討する必要があります。
式の進行に柔軟性が少ない
仏前式は宗教儀式であるため、式の進行に対する柔軟性が少ない可能性もあります。
一般的な結婚式場のように、自由に演出を加えたり、自分たちで誓いの言葉を考えたりといったカスタマイズは難しいでしょう。僧侶が取り仕切る式次第はあらかじめ定められており、BGMや照明演出も基本的には行われません。
そのため、「好きな曲を流しながら入場したい」「家族にスピーチをしてもらいたい」などの要望は仏前式では実現が困難です。また、進行の順序や所要時間も調整しづらい場合があります。自分たちらしい挙式をしたいカップルや自由な演出を求めるカップルにとっては、窮屈に感じられるかもしれません。
仏教や儀式に馴染みがなく作法がわかりにくい
仏前式では焼香や合掌など独特の仏教儀礼が行われるため、仏教に馴染みがないと作法がわかりにくいという可能性もあります。新郎新婦自身も「きちんとできるだろうか」と不安に感じることがあるでしょう。
参列者にとっても、念珠の持参や焼香の手順など、普段経験しない作法に戸惑うかもしれません。式の最中に所作を間違えないかと気を遣い、緊張してしまうゲストもいるでしょう。
このように、予備知識がないと分かりにくい部分も多いため、事前に作法を学んだり、案内状で念珠持参を周知したりといった配慮が必要になります。式場スタッフによるサポートが少ない分、リハーサルや事前説明をしっかり受けておくことが大切です。
結婚式場のような充実したサービスが期待できない場合も
お寺での仏前式は、結婚式場やホテルのような充実したサービスが期待できない可能性もあります。例えば、専任プランナーのサポートや華やかな演出など、式場ならではのサービスは基本的にありません。ゲストへの案内・誘導も自分たちで行う必要があります。
飲食の提供や司会進行も寺院側では対応しないため、披露宴を行う場合は別途手配しなければなりません。いわば「場所を借りる」という形になるため、希望する演出やおもてなしがある場合は、自分たちや外部の業者で準備する必要があります。
結婚式場の手厚いサービスを期待されるカップルには不向きかもしれません。一度おふたりで、結婚式で重視するポイントを相談してみてください。
仏前式の結婚式に関するよくある質問
菩提寺以外のお寺でも挙式できますか?
家族寺院以外での挙式の可能性について
新郎新婦の宗派が異なる場合はどうなりますか?
宗派の違いがある場合の対応方法
仏前式に招待できる参列者の範囲は?
挙式に招待する人数や関係性の制限
菩提寺以外のお寺でも挙式できますか?
はい、菩提寺以外のお寺でも仏前式を挙げることは可能です。
ただし、寺院ごとに対応や条件が異なるため、事前に確認が必要です。菩提寺で挙式しない場合は、自分たちの宗派の結婚式を受け入れている寺院や、宗派を問わず結婚式を受け入れている寺院を探して相談することになります。
近年は一般のカップルにも門戸を開いているお寺もあります。例えば、浄土真宗本願寺派(西本願寺)や真宗大谷派(東本願寺)などの本山では、所属に関係なく仏前結婚式を受け入れているケースがあります。
菩提寺以外でも挙式は可能ですが、適切な寺院探しと交渉をしっかり行うことが大切です。
新郎新婦の宗派が異なる場合はどうなりますか?
両家(新郎側・新婦側)の宗派が異なる場合でも、仏前式を挙げることは可能です。ただし、その場合はどちらか一方の宗派に合わせて挙式を行うのが一般的です。
両家でよく話し合い、どちらの宗派方式で行うか決めると良いでしょう。
両家とも特定のお寺にこだわりがなければ、宗派に関係なく受け入れてくれる寺院(浄土真宗系の大規模寺院など)で挙式する方法もあります。
事前に両家で宗派について十分話し合い、合意の上で寺院を決定することが大切です。
仏前式に招待できる参列者の範囲は?
仏前式の参列者は、基本的に両家の親族までに限られることが多いです。親族(両親・兄弟姉妹・祖父母など)中心で、友人や会社関係者は招待しないケースが多いでしょう。友人・知人を招きたい場合でも、寺院によっては参列者を家族のみと制限していることもあります。
ただし、式場や寺院によっては親しい友人の参列を許可している場合もありますので、どうしても出席してほしい友人がいる場合は寺院に相談してみましょう。
多くのカップルは、友人や職場の上司・同僚には挙式後の披露宴や会食に参加してもらう形をとることが多いようです。
まとめ
仏前式は、先祖に見守られて結婚の誓いを立てる格別で厳かな挙式スタイルです。本記事でご紹介したように、流れや準備のポイントを踏まえて検討すれば、不安も解消されるでしょう。
ご家族とよく話し合い、寺院やプロのサポートを得ながら準備を進めれば、きっと心に残る素晴らしい結婚式になります。
伝統を大切にしたいカップルにとって、仏前式は非常に意義深い選択肢と言えるでしょう。
仏前式を選んだおふたりが、先祖と仏様に見守られ、温かな祝福の中で新たな人生の門出を迎えられることをお祈りしています。この記事を参考に、仏前式の魅力を活かしつつ、おふたりにとって最良の結婚式を実現してください。
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