結婚式は一生に一度の大切なイベントです。なかでも、日本らしい伝統と厳かな雰囲気が魅力の神前式(しんぜんしき)に興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、「当日はどんな流れで進むの?」「親族中心って聞くけど友人は呼べないの?」など、具体的な手順や所作について不安に思うこともありますよね。
神前式を選ぶことで、日本の伝統文化を体現した厳かな挙式と、一生の思い出に残る和装での記念撮影が叶います。さらに、親族の絆を深める機会にもなるでしょう。
この記事では、神前式当日の一連の流れを挙式前の準備から神前式本番、さらに披露宴まで詳しく解説します。日本ならではの結婚式スタイルを選ぶにあたり正しく流れを理解し、当日を安心して迎えましょう。
※本記事で活用しているデータは、「ゼクシィ結婚トレンド調査2024調べ」に基づいています
神前式とは
神前式は、神社や式場内の神殿で執り行われる日本伝統の結婚式スタイルです。新郎新婦が神道の神様に結婚の誓いを立てる厳かな儀式で、神職(神主)が祝詞を奏上し、三三九度の杯を交わすなど独自の所作が特徴となります。神前式の基本知識を理解することで、当日の流れをスムーズに把握できるでしょう。
洋式の教会式とは異なり、和装の花嫁花婿が神殿で儀式を行う姿は、日本ならではの趣があります。それでは、神前式の起源や概要について詳しく見ていきましょう。
神前式の起源
明治時代の皇室婚儀を起源とする比較的新しい伝統
参列者は新郎新婦の親族がメイン
家同士の結びつきを重視し親族中心で行う厳かな儀式
神前式の衣装は和装が基本
花嫁は白無垢・色打掛、新郎は黒紋付羽織袴が正統
神前式と結婚式、披露宴の違い
挙式は誓いの儀式、披露宴は祝福のパーティ
神前式の起源
神前式は、1900年(明治33年)に当時の皇太子・嘉仁親王(後の大正天皇)が宮中の賢所で行った結婚の儀が起源とされています。それ以前は、結婚式は自宅で家族や親族が集まる「祝言」が主流で、神社での挙式は存在しませんでした。
この皇室の婚儀を模範として、翌1901年に東京大神宮(旧・日比谷大神宮)で一般向けの神前結婚式が初めて執り行われ、全国に広まりました。
現在のような神社での挙式スタイルが一般に浸透したのは戦後以降であり、実は比較的新しい文化です。ただし、三三九度などの儀式は室町時代から続く伝統が基になっています。
参列者は新郎新婦の親族がメイン
神前式は、一般的に新郎新婦の親族が中心となる厳かな挙式スタイルです。伝統的には両家の親や祖父母、兄弟姉妹、伯叔父母など近親者のみが参列し、友人や会社関係者は含まれません。これは、神前式が家と家との結びつきを重視する儀式であり、神殿の収容人数にも限りがあるためです。
近年では友人が参列することも増えています。友人を招待したい場合は、事前に神社や式場に確認しておくと安心です。またご両親の世代は親族のみと考えている方も多いので、予め相談しておくとよいでしょう。
神前式の衣裳は和装が基本
神前式では新郎新婦ともに和装で挙式に臨むのが基本です。花嫁は純白の「白無垢(しろむく)」に綿帽子(わたぼうし)や角隠しといった伝統的な装いが正統派スタイルです。白無垢は日本の花嫁衣裳の最高格式で、真っ白な色には「これから嫁ぎ先の色に染まる」という意味も込められています。
また、白無垢ではなく華やかな色打掛(いろうちかけ)を選ぶ花嫁もいますが、いずれにせよ神殿での挙式には和装がふさわしい雰囲気となります。
新郎は黒紋付羽織袴(くろもんつきはおりはかま)が一般的です。黒紋付には家紋が入っており、新郎衣裳として最も格式が高い正礼装となります。袴姿で神殿に臨む新郎の姿は、洋装とはまた違った凜々しさが漂います。
神前式と結婚式、披露宴の違い
「結婚式」とは本来、挙式(結婚の誓いを立てる儀式)を指し、「披露宴」はその後に行うお祝いのパーティです。神前式は挙式スタイルの一つで、神社や神殿で神職が執り行う厳かな和の儀式となり、主に親族が参列します。
一方、教会式はキリスト教の形式で、チャペルなどで神父や牧師の前で愛を誓い、多くのゲストが参加します。衣裳は純白のウエディングドレスやタキシードが一般的です。
人前式は宗教色がなく、ゲストの前で自由に誓いを立てるスタイルで、進行や衣裳も自由度が高いのが特徴です。
披露宴は挙式後に友人や会社関係者も招き、食事をしながら賑やかに新郎新婦を祝福する場です。挙式と披露宴は目的や雰囲気が異なり、それぞれに合わせたマナーや準備が求められます。
神前式前の準備と流れ
神前式当日、挙式が始まるまでにもいくつかの準備や進行があります。当日は新郎新婦はもちろん、親族も慣れない儀式に少し緊張するかもしれません。
しかし事前に流れを把握しておけば安心です。この章では、神前式の準備段階から詳しく解説することで、当日の不安を解消していきます。この章では神前式が始まる直前までの段取りを順を追って説明します。
新郎新婦の支度(着付け・ヘアメイク)
神前式当日の朝は、新郎新婦ともに和装の着付けとヘアメイクから始まります。白無垢や色打掛、日本髪や日本髪風のヘアセットなど、洋装に比べて準備に時間がかかるため、挙式開始の約2時間前から支度を始めるのが一般的です。
プロの着付け師や美容師が丁寧に仕上げ、綿帽子や角隠しなどの和装小物も身につけます。支度場所は神社に控室や美容室がある場合と、近隣のホテルや美容院で準備してから神社へ移動する場合などがあります。
移動が必要な際は、着崩れに注意し余裕を持った行動が大切です。
親族控室への集合
新郎新婦の支度が整うと、挙式開始前に両家の親族が控室に集合します。神社によって異なりますが、多くの場合、開始30分前に親族一同が集まるように案内されます。控室では新郎新婦も合流し、親族紹介(顔合わせ)を行うのが一般的です。
両家の父親や司会者が進行役となり、「○○の父の△△です」など順に紹介し合うことで、初対面の親族同士も和やかに交流できます。
また、控室では神社スタッフやプランナーから挙式の進行や席次、所作の注意点について説明を受けることもあり、親族も安心して儀式に臨めます。リラックスしながら挙式への心構えを整える大切な時間です。
挙式リハーサルと進行説明
神前式では挙式直前や控室で新郎新婦に対して簡単な所作のリハーサルや進行説明が行われます。
具体的には、入場時の並び方や歩くペース、玉串奉奠の作法(二礼二拍手一礼や玉串の扱い方)、誓詞奏上の読み上げタイミング、三三九度のお神酒の飲み方など、ポイントごとに神職や介添人が丁寧に説明してくれます。
当日は神職の指示に従えば安心して進行できるため、分からないことがあればリハーサル時に質問し、不安を解消しておくと良いでしょう。簡単な説明を受けることで、新郎新婦も親族も落ち着いて挙式に臨めます。
神前式の流れ
いよいよ神前式の挙式本番の流れについて説明します。神前式には伝統的な儀式が次々と執り行われますが、それぞれに意味があり厳粛な雰囲気の中で進行します。一般的な神前式の式次第は以下の通りです。
参進の儀(さんしんのぎ)
参進の儀は、神前式の始まりを告げる伝統的な花嫁行列です。神社の境内で、神職や巫女に先導されて新郎新婦と両家親族が神殿へと進みます。雅楽の演奏が流れる中、神職、巫女、新郎新婦、親族の順で列を作り、厳かな雰囲気の中で歩みを進めます。
参進の儀には「これから神様の前で結婚を誓う」という決意と敬意が込められています。和装の花嫁行列が境内を進む姿は、日本らしい美しい光景です。なお、会場や天候によっては省略される場合もあります。
昇殿・入場
参進の儀が終わると、一行は神殿前で整列し、いよいよ昇殿して入場します。昇殿とは神殿に上がり、神聖な場に入る儀礼です。斎主に続き、新郎新婦、仲人(省略されることも)、両家の父母や親族の順で神殿内へ進み、拝殿に入る際には一礼して上がります。
全員が着席すると、斎主が祭壇前で結婚式開始を宣言します。新郎新婦は中央に並び、親族は右に新郎側、左に新婦側が血縁の近い順で着席します。神殿内では男性は帽子を脱ぎ、厳かな気持ちで儀式に臨みます。
修祓の儀(しゅうばつのぎ)
修祓の儀は、神前式の冒頭で行われるお祓いの儀式です。斎主が神前に進み、一同起立して神様に一礼し、これから挙式を執り行う旨を報告します。
その後、斎主が祓詞を唱え、大幣(おおぬさ)という紙垂のついた棒を左右に振りながら、参列者全員の心身を清めます。これは神社でのお祓いと同様で、新郎新婦や両家親族が持つかもしれない穢れを祓い、清浄な状態で神前に進むための大切な儀式です。
修祓の儀を終えることで、いよいよ結婚の誓いに進む準備が整います。
祝詞奏上(のりとそうじょう)
祝詞奏上は、斎主が神様に新郎新婦の結婚を報告し、感謝と今後の幸せを祈願する儀式です。修祓の儀の後、斎主が神前に進み、神立の姿勢で祝詞を読み上げます。
内容は「本日○○家と△△家の結婚の儀を神前で執り行いました」という報告と、「両人が末永く幸せな家庭を築けますように」という祈りが込められています。
祝詞奏上中は新郎新婦と親族全員が起立し、頭を下げて静かに耳を傾けます。最後に再度お祓いがあり、一同礼をして席に戻ります。
三献の儀(さんこんのぎ・三三九度)
三献の儀(三三九度)は、神前式で新郎新婦が大小三つの盃を使い、お神酒を交互に飲み交わす伝統儀式です。小・中・大の盃でそれぞれ3口ずつ、交互にお神酒をいただきます。
三つの盃は過去・現在・未来や、天・地・人を表し、9回のやり取りは縁起の良い奇数の極み「九」に由来します。この儀式には「夫婦の契りを結ぶ」「苦楽を共にする」という意味が込められています。
お酒が苦手な場合は、口をつけるだけでも構いません。三献の儀はチャペル式の「誓いのキス」に相当する、神前式ならではの夫婦誓約のシーンです。
指輪の交換
指輪の交換はキリスト教式から取り入れられた新しい儀式で、元来の神前式には含まれていません。現在は多くの神前式で三献の儀の後に行われ、巫女や介添人が指輪を盆に載せて運び、新郎新婦が左手薬指に指輪をはめ合います。
必須ではなく省略も可能ですが、多くのカップルが取り入れています。和風のリングピローを用意すると雰囲気にマッチし、和装に洋の要素が加わることでゲストにも分かりやすい誓約シーンとなります。写真にも残せるため、希望に応じて検討すると良いでしょう。
誓詞奏上(せいしそうじょう)
誓詞奏上(せいしそうじょう)は、新郎新婦が神様に結婚の誓いを読み上げる神前式ならではの儀式です。あらかじめ用意された定型文の誓詞を、新郎が全文を朗読し、新婦は自分の名前の部分で唱和します。
内容は「本日○○神社にて結婚式を執り行いました。夫婦となり末永くお守りください」といった結婚の報告と誓約で構成されています。朗読後は誓詞を神前に捧げます。
キリスト教式のように問いかけに答える形式ではなく、自ら神に誓いを宣言するのが特徴です。神社によっては2人で交互に読む場合もあり、事前の打ち合わせが大切です。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
玉串奉奠(たまぐしほうてん)は、新郎新婦が玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)を神前に捧げて拝礼する儀式です。神職から手渡された玉串を、根元を神前に向けて時計回りに回し、案(台)の上にそっと置きます。
奉奠後は二拝二拍手一拝(2回お辞儀→2回拍手→1回お辞儀)の作法で拝礼し、神様に敬意と感謝を表します。神社によっては柏手を打たず二礼一拝のみの場合もありますが、多くは二拝二拍手一拝が基本です。
新郎新婦が拝礼を終えた後、両家代表や媒酌人も順に玉串奉奠を行います。神に結婚を奉告し、加護を祈る大切な儀式です。
神楽奉納/巫女舞(豊栄の舞)
神社によっては、玉串奉奠の後に巫女(みこ)による舞の奉納が行われます。代表的なものが豊栄の舞玉串奉奠の後、神社によっては巫女による舞の奉納が行われます。
代表的なのが豊栄の舞(とよさかのまい)で、雅楽の音色に合わせて巫女が神前で優雅に舞い、神様への祝福と感謝を表します。豊栄の舞は天照大神の神話に由来し、婚礼の場をより厳かに演出します。
巫女が鈴や扇を使って舞う姿は美しく、ゲストにも強い印象を残します。ただし、設備や進行の都合で省略される場合もあり、その際は雅楽の演奏のみとなることもあります。舞の有無は事前に式場へ確認しておくと安心です。
親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)
親族杯の儀(しんぞくはいのぎ)、または親族固めの盃は、両家親族全員でお神酒をいただき、家同士の絆を固める儀式です。三献の儀が新郎新婦のみで行われるのに対し、親族杯の儀では参列者全員に小さな盃が配られ、巫女がお神酒を注ぎます。
斎主の合図で一同起立し、「おめでとうございます」などの掛け声とともに全員で一口飲み干します。これにより両家が親戚として結ばれ、家族ぐるみの繋がりを確認する意味があります。
お神酒が苦手な方は口を付けるだけでも構いません。全員で杯を交わすこの儀式は、神前式ならではの温かな瞬間です。
斎主祝辞(さいしゅしゅくじ)
斎主祝辞(さいしゅしゅくじ)は、神前式の結びに行われる儀式です。親族杯の儀が終わった後、斎主が祭壇に向かい改めて祓詞を奏上し、「これをもちまして結婚の儀を終了いたしました」と閉式を宣言します。
その後、斎主が神前に一礼し、参列者もそれにならって一同で拝礼します。斎主一拝は、挙式が無事に終わったことを神様に報告し、感謝の気持ちを伝える大切な所作です。厳かな儀式の締めくくりとして、参列者も安堵と感謝の気持ちを込めて最後の礼を行います。
退場
すべての儀式が終わると、斎主を先頭に新郎新婦、両家親族の順で神殿から静かに退場します。入場時と同様に神前に一礼し、控室など所定の場所まで移動します。退場時には緊張がほぐれ、親族から「おめでとう」と声を掛けられる和やかな雰囲気になります。
神前式の挙式自体は30分程度ですが、厳かな流れの中であっという間に感じるでしょう。退場後は披露宴や写真撮影の準備に入り、達成感とともに次のステージへ進みます。
神前式後から披露宴までの流れ
神前式の挙式が無事に終わると、いよいよ披露宴や会食の時間が始まります。ただし、披露宴が始まるまでには写真撮影や移動、お色直しなど、いくつかの大切なステップがあります。ここでは、挙式終了後から披露宴開始までの一般的な流れをご紹介します。
神社の境内や社殿前での集合写真やスナップ撮影
挙式直後に行われることが多いのが、神社の境内や社殿前での記念撮影です。神前式の場合、新郎新婦を中央に両家親族が左右に並び、プロのカメラマンが集合写真を撮影します。
和装姿と神社を背景にした写真は日本らしい凛とした美しさがあり、親族にとっても大切な記念になります。
さらに、新郎新婦のツーショットや家族ごとの写真、友人とのスナップ撮影も行われることが多く、挙式に参列できなかった友人がこのタイミングで駆けつけて写真を撮ることもあります。
神社によっては境内の利用時間に制限がある場合もあるため、プロの指示に従い、手際よく撮影を進めることが大切です。
披露宴会場へ移動(新郎新婦はお色直し)
写真撮影が終わると、披露宴会場へ移動します。神社で挙式をした場合、多くは近隣のホテルや式場、料亭、レストランなどに場所を移します。
徒歩圏内なら歩き、遠い場合はマイクロバスやタクシーを手配し、スタッフがゲストを誘導して安全に会場まで案内します。
一方、ホテルや式場内神殿で挙式した場合は、同じ建物内での移動だけなのでとてもスムーズです。移動中や披露宴前の時間で新郎新婦はお色直しを行い、和装から洋装、白無垢からウエディングドレスなどに衣裳替えします。
お色直しには30分~1時間ほどかかるため、ゲストにはウェルカムスペースや飲み物を用意して待ち時間も快適に過ごせるよう工夫します。
披露宴開始
準備が整うと、いよいよ披露宴が始まります。神前式後の披露宴も洋式と大きな違いはなく、司会者の開宴アナウンス、新郎新婦の入場、主賓祝辞、乾杯と進行し、親族に加え友人や職場の方々も参加して華やかな雰囲気になります。
神前式を反映した演出として、鏡開きや和装での再入場、折鶴シャワーなど和の要素を取り入れるカップルも多いです。また、誓いのキスを挙式で行わなかった場合、披露宴でキスの演出を設けることもあります。
披露宴は2時間半~3時間程度で、歓談や余興、スピーチ、記念品贈呈や謝辞など感動的なフィナーレで締めくくられます。
神前式など和の結婚式にかかる時間
神前式など和式結婚式の当日は、全体で約2時間30分~5時間30分程度が目安です。
新郎新婦の支度に2時間、挙式は30分ほど、披露宴や会食が2時間半~3時間程度となります。挙式のみの場合でも、支度から写真撮影までで3時間は必要です。
午前中に挙式を行うとお昼から披露宴が始まり、午後の二次会にも余裕が持てますが、早朝からの準備が必要です。
午後挙式なら余裕をもって準備ができますが、披露宴が夕方~夜になる場合も。神社では複数組が挙式を行うため、遅刻は厳禁です。余裕を持ったスケジュール管理が大切で、全体の流れを把握しておくと安心です。
神前式の費用相場
神前式の挙式料(初穂料)は全国平均で約33万3000円とされていますが、実際の費用は会場やプラン内容によって幅があります。
多くは10~20万円未満が中心ですが、40万円以上かかるケースも約35%あるようです。有名神社やホテル、式場内神殿などでも費用が変わってきます。
さらに衣装レンタルや着付け・ヘアメイク、写真撮影、控室料、介添料、送迎費用などの付帯費用も想定しておく必要があります。予算の希望がある場合は、見積もりをしっかり確認し予算とのバランスを取るようにしましょう。
神前式を行う会場
ひとくちに神前式と言っても、挙式を行う会場のタイプはいくつかあります。大きく分けると次の3種類です。それぞれの特徴やメリットを見ていきましょう。
神社挙式(本殿・拝殿での本格派)
歴史ある神聖な空間で厳かな和婚を実現
ホテル内神殿(ワンストップ型)
館内完結で天候の心配なく快適な挙式
専門式場併設の神殿(独立型ゲストハウス)
個性的な神殿デザインと自由度の高い演出
神社挙式(本殿・拝殿での本格派)
神社挙式は、本殿や拝殿といった実際の神社施設で行う本格的な和婚スタイルです。歴史ある神殿での厳かな雰囲気や、神聖な空間で結婚を誓える特別感が魅力で、地元の氏神様や思い出の神社、有名神社を選ぶカップルも多いです。
自然や歴史的建造物に囲まれたロケーションは写真映えもよく、挙式後も節目ごとに参拝できるのがメリットです。
一方で、天候の影響や披露宴会場への移動、収容人数の制限、カメラマンや衣裳の持ち込みルールなど注意点もあります。会館併設の神社なら移動負担も少なく、和の伝統を重視したいカップルに最適な選択肢です。
ホテル内神殿(ワンストップ型)
ホテル内神殿は、ホテル内に設けられた独立型の神殿で行う神前式です。挙式から披露宴まで同じ施設内で完結でき、移動の手間や天候の心配がありません。
冷暖房完備で快適に過ごせるほか、専門スタッフによるサポートや充実した演出、宿泊施設の利用など、遠方ゲストや高齢の親族にも優しい点が魅力です。衣裳・美容・写真などがセットになったお得なプランも多く、コストパフォーマンスも高い傾向です。
一方で、神社のような開放感や歴史的な荘厳さ、特別感を重視したいカップルには物足りなく感じることも。ゲストへのホスピタリティも重視しつつ、安心して和婚を楽しみたい方におすすめの選択肢です。
専門式場併設の神殿(独立型ゲストハウス)
専門式場やゲストハウスにも独立した神殿が併設されている場合があり、和風の神殿で本格的な神前式が可能です。デザインや雰囲気にこだわった神殿が多く、庭園付きやガラス張りなど個性的な会場もあります。
挙式後は同じ敷地内で披露宴会場へすぐに移動でき、貸切型ゲストハウスならプライベート感も抜群です。ウエディングプランナーが和婚ならではのオリジナル演出にも柔軟に対応してくれます。
会場によっては和の雰囲気や設備に差があることもあるため、実際に見学して理想に合うか確認してみましょう。自由度の高い和婚を希望するカップルにおすすめの選択肢です。
神前式を行う会場の選び方
前述の通り神前式が可能な会場はいくつか種類がありますが、具体的にどこで挙式するか決める際にはチェックすべきポイントがあります。
ここでは神前式の会場選びで特に注目したい要素を挙げてみます。複数の神社や式場で迷っている方は、以下の観点で比較検討してみてください。
初穂料や挙式料
費用内容とサービス範囲を比較検討
列席人数や友人参列できるかどうか
収容人数と友人参列ルールの確認
写真や動画の撮影ルール
撮影制限と外部カメラマン持ち込み可否
披露宴会場までの動線
移動負担とアクセスの利便性
初穂料や挙式料
まず費用面は、神社ごとに初穂料(挙式料)は異なり、有名神社では10万円以上から、地域の神社では数万円程度まで幅があります。
ホテルや式場の場合はプラン料金に組み込まれていることが多いため、自分たちの予算内に収まるか、希望をかなえることができる内容かを確認しましょう。
また、挙式料に何が含まれるかも要チェックです。たとえば神社の場合、巫女舞や雅楽生演奏が挙式料に含まれるかオプションか、控室利用料は別途かなど細かな違いがあります。
館内神殿プランでは衣裳や写真が含まれてお得なケースもあります。単純に額面だけで比べず、含まれるサービス内容を比較して判断することが大切です。
列席人数や友人参列できるかどうか
神前式の列席人数は会場によって大きく異なります。小規模な神社では親族20名程度しか入れない場合もありますが、大規模な神社やホテル・専門式場の神殿では50~60名以上が参列できることもあります。
参列者数が多い場合は、希望する人数に対応できる会場か事前に確認が必要です。また、神前式は本来親族のみの儀式ですが、近年は友人の参列を許可する神社や式場も増えています。
ただし、友人参列OKでも人数制限や席の配置、立ち見になる場合があるため、詳細は会場に問い合わせましょう。親族の中には「神前式は身内だけで」と考える方もいるため、友人を招待する場合は事前に親族へ説明し了承を得ておくと安心です。
写真や動画の撮影ルール
神前式の写真や動画撮影には厳格なルールがあり、特に挙式中は個人撮影が禁止されている神社も多いです。会場提携のカメラマンのみが撮影を許可されており、外部カメラマンの持ち込みや参列者によるスマホ撮影はNGとされているケースがあります。
また、修祓の儀や祝詞奏上など神聖な場面は、プロカメラマンでも撮影禁止となることが一般的です。ホテルや専門式場では比較的寛容な場合もありますが、フラッシュ禁止や所定位置のみ撮影可など制限があります。
撮影ルールは会場ごとに異なるため、事前確認と参列者への周知が必須です。外部カメラマンを希望する場合は、持ち込み可否や条件も事前に確認しましょう。
披露宴会場までの動線
神前式の会場選びでは、挙式後の披露宴会場への移動動線も重要なポイントです。神社で挙式を行う場合、披露宴会場が遠いとゲストに負担がかかるため、できるだけ近隣や敷地内に披露宴会場がある神社を選ぶと安心です。
移動が必要な場合は、タクシーやバスを手配し、ご年配の方や車椅子、ベビーカーを利用する方にも配慮しましょう。また、雨天時は傘やタクシーチケットの準備、屋根付きの動線確保も大切です。
ホテルや専門式場内神殿なら、同じ建物内で移動できるため天候の心配がいりません。動線やアクセスの良さはゲスト満足度に直結するため、両家やゲストの状況を踏まえて負担の少ない導線を選びましょう。
神前式がおすすめなカップルは
神前式は素敵だけれど、自分たちに合うスタイルなのかどうか、悩んでいる方もいるでしょう。
ここでは神前式が特におすすめなカップルの特徴を挙げてみます。以下の項目を参考にしてみてください。
日本の伝統文化を大切にしたい
神道の精神性と和の儀式に共感するカップル
和装(白無垢・色打掛/紋付袴)に憧れがある
格式高い和装で神前式の理想を叶えたい
親や祖父母など家族に喜んでもらいたい
親世代が喜ぶ伝統的な挙式で家族の絆深化
日本らしさや厳かな和風の雰囲気を重視したい
文化的側面を重視した厳かな式
費用を抑えつつ厳粛さも欲しい
コストパフォーマンス重視で格式ある挙式
日本の伝統文化を大切にしたい
日本の伝統や文化を大事に考えているカップルには、神前式はまさにうってつけです。四季折々に神社へお参りする習慣や、和の儀式に込められた意味に共感するなら、結婚式も神前式という選択は自然でしょう。神前式には初詣・七五三・厄払い…と私たち日本人が日頃から親しむ神社文化が凝縮されています。
「八百万の神」を敬う神道の挙式は、日本人の精神性に響くものがあります。実際に神前式を挙げた先輩夫婦からは「日本の良さを改めて感じる式になった」「家族の歴史の出発点になった」という声が聞かれます。
和装姿で玉串拝礼をする瞬間、自分たちが日本の伝統に則った夫婦の契りを交わしていることを実感できるでしょう。
和装(白無垢・色打掛/紋付袴)に憧れがある
白無垢や色打掛、紋付袴といった和装に憧れるカップルには神前式がぴったりです。白無垢と綿帽子での神社挙式は、和装花嫁の理想を叶える最高の舞台であり、伝統的な正装として自然に受け入れられます。
教会式や人前式でも和装は可能ですが、神前式なら格式高い雰囲気の中で伝統的な和装が楽しめます。新郎も袴姿が映え、和装姿での写真撮影も一生の記念に。
披露宴で色打掛や洋装にお色直しするなど、和装を存分に楽しめるのも神前式ならではの魅力です。
親や祖父母など家族に喜んでもらいたい
両親や祖父母など家族に喜んでもらいたいカップルにも神前式はおすすめです。親世代や祖父母世代にとって神前式は自分たちが経験した、あるいは憧れた伝統的な結婚式であり、家族の希望を叶えられる点が魅力です。
神前式は親族中心で厳かに行われるため、家族だけでゆったりとした時間を過ごせるのも好評です。玉串奉奠や親族杯の儀など家族全員が参加する所作があり、両家の絆を実感できます。
実際に「故郷の神社での挙式は家族みんなの思い出になった」という声も多く、普段和装に馴染みのない家族も感動してくれるはずです。大切な家族へのおもてなしとして、神前式は最適な選択肢と言えるでしょう。
日本らしさや厳かな和風の雰囲気を重視したい
日本らしさや厳かな和風の雰囲気を重視したいカップルには、神前式が最適です。
結婚式に静謐で心引き締まる空気感を求めたいという声は多く、神前式は文化的・伝統的側面が強いことから日本人にとって受け入れやすい挙式スタイルです。
能舞台のような神殿で雅楽が響く中、厳かな雰囲気の中で結婚を誓う体験は、他のスタイルでは味わえません。フラワーシャワーや映像演出がなくても、静かな特別感があり好評です。
日本的な伝統美をまとった空間で夫婦の契りを交わすことで、一生忘れられない思い出となるでしょう。
費用を抑えつつ厳粛さも欲しい
結婚式の費用を抑えつつ、厳粛な雰囲気の式を希望するカップルにも神前式はおすすめです。親族のみを招待し、神前式と食事会を行った場合、一般的な挙式+披露宴よりも費用を抑えることができます。
披露宴を省略し、親族での会食だけにするスタイルも一般的になっており、「きちんとした結婚の儀を挙げたいが費用は抑えたい」という方に最適です。神前式は、シンプルながらも心に残る厳かな式を叶えてくれるでしょう。
神前式の流れに関するよくある質問
神前式の読み方は?
「しんぜんしき」神様の前で行う式の意味
神前式に参列できるのは家族のみですか?
基本は親族のみだが近年は友人参列も増加
神前式に参列する際のゲストの服装のドレスコードは?
フォーマル装いで白系は避け足袋・ストッキング必須
神前式では誓いの言葉やキスはかわさないのでしょうか?
誓詞奏上と三三九度が誓いの言葉とキスの代替
神前式と人前式の違いは?
神に誓う伝統的宗教式と人に誓う自由な無宗教式
神前式の後に披露宴を行わず食事会のみを行うのはありですか?
近年増加傾向で親族中心の和やかな食事会
神前式の読み方は?
「神前式」は「しんぜんしき」と読みます。文字通り「神様の前で行う式」という意味です。なお、神前式とほぼ同義で「神前結婚式」(しんぜんけっこんしき)という表現をすることもあります。また、神社で行う結婚式全般を指して「神社婚」(じんじゃこん)と呼ぶこともあります。
普段あまり使わない言葉なので読み方に迷うかもしれませんが、「神前(しんぜん)」+「式(しき)」と区切って読めばOKです。ちなみに英語では「Shinto-style wedding ceremony(神道式の結婚式)」などと表現されます。
神前式に参列できるのは家族のみですか?
神前式は基本的に家族や親族のみが参列します。友人や同僚は披露宴から招待するのが一般的です。
しかし近年は友人の参列を許可する神社やホテルも増えています。会場ごとに参列可能人数や範囲が異なるため、事前確認が重要です。
神前式に参列する際のゲストの服装のドレスコードは?
神前式に参列する際は、フォーマルな装いが基本です。
男性はブラックスーツやダークスーツに白やシルバー系ネクタイが一般的で、和装も可ですが略礼装で十分です。女性は和装なら未婚は振袖、既婚は色留袖や訪問着、洋装なら露出控えめのワンピースやスーツが適しています。白系の服装は花嫁と被るため避けましょう。
靴を脱ぐ場面があるので、男性は黒やグレーの靴下、女性は肌色ストッキングを必ず着用します。フォーマルで品のある服装を心がけましょう。
神前式では誓いの言葉やキスはかわさないのでしょうか?
神前式では「誓いのキス」は行いません。教会式のように神父から「誓いますか?」と問われてキスをする誓いのキスは、神前式の進行には含まれていません。
その代わり、神前式では誓詞奏上(せいしそうじょう)という儀式で新郎新婦が神に誓いの言葉を読み上げ、三三九度の杯を交わすことで夫婦の契りを結びます。
この杯を交わす儀式が西洋式の「誓いのキス」に相当する意味合いを持つとされています。人前でキスをするのが恥ずかしいと感じるカップルにも神前式は人気で、挙式本番でキスをすることはほとんどありません。
挙式後の写真撮影や披露宴でキスシーンを演出するのは自由です。
神前式と人前式の違いは?
神前式は神社や神殿で神道のしきたりに則り、神職が司る伝統的な宗教式です。神様と両家先祖に結婚を誓い、厳粛で格式高い雰囲気が特徴で、基本的に親族のみが参列します。
一方、人前式は宗教色がなく、列席者全員を証人として誓いを立てるカジュアルなスタイルです。
場所や進行、演出、衣裳も自由で、新郎新婦の個性を反映できます。神前式は儀式の流れが決まっていますが、人前式は誓いのキスやオリジナル演出、感謝の手紙朗読など自由にアレンジ可能です。
神前式の後に披露宴を行わず食事会のみを行うのはありですか?
神前式の後に披露宴を行わず、親族中心の食事会のみで結婚式を締めくくるスタイルは近年とても増えています。形式にとらわれず自分たちらしく小規模で祝いたい、予算を抑えたい、ご高齢の祖父母に負担をかけたくないなどの理由で選ばれることが多いです。
神前式の後、近隣の料亭やレストラン、ホテルの小宴会場などで、両家親族や親しい友人だけのお食事会を開くケースが一般的です。披露宴のような進行はせず、歓談を中心に新郎新婦入場や乾杯、ケーキ入刀など簡単なセレモニーを取り入れることも可能です。
まとめ
神前式は、日本の伝統文化を色濃く感じられる厳かな挙式スタイルです。当日は新郎新婦の和装支度や親族紹介から始まり、参進の儀をはじめとする一連の儀式が進行します。挙式後は写真撮影や移動を経て、披露宴や会食へと続きます。
神職や巫女がしっかりサポートしてくれるので、初めてでも安心して臨めるでしょう。会場選びでは、神社やホテル内神殿など、それぞれの特徴や利便性を比較して、自分たちに合った場所を選ぶことが大切です。
神前式は、白無垢姿で三三九度の杯を交わし、家族に見守られながら神様に誓いを立てる、心に残る結婚式になります。親御様や祖父母様にも喜ばれ、和装の夢も叶えられる素敵な選択肢です。
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ブラスに関するよくあるご質問
Q. ブラスには「基本プラン」やパッケージ料金はありますか?
プランやパッケージはありません。私たちはおふたり専用のお見積もりをオーダーメイドで作成します。衣裳・装花・演出まで希望を伺い、ご提案するのがポリシーです。
Q. 値引きや期間限定ディスカウントはありますか?
初回のお見積もりから、実際に結婚式を挙げるために必要な費用をご提示することを心がけています。ご成約特典や季節ごとの特典などはご用意がございますので、お気軽にご相談ください。
Q. 料理が評判と聞きました。本当ですか?
披露宴会場隣りのライブキッチンから出来立てをサーブするため、お料理重視の方にも好評をいただいています。ブライダルフェアでは無料試食をご用意していますので、味・温度・香りをぜひ体感してください。
Q. 仏前式や神前式はできますか?
チャペル内で神前式を行うことができる会場もございます。また外部の神社・寺院で挙式後にブラスの各会場で行うことも可能です。送迎バスも手配できますのでお気軽にご相談ください。
Q. 各式場のアクセスや結婚式当日の送迎はどうなっていますか?
最寄り駅から車で10分圏内の会場が多く、アクセス重視の方にも好評です。郊外の会場については、無料送迎バスやタクシーチケット手配も承りますので、遠方ゲストも安心してご招待いただけます。
Q. ホテルや専門式場と比べたブラスの強みは?
1組貸切で時間も空間も贅沢に使用し、大切な一日をゆったりとお過ごしいただけます。貸切なので演出やコーディネートにも制限が少なく、おふたりらしさを表現できます。また専属プランナーやシェフ、司会者、フローリストなど各分野のプロがチームとなって新郎新婦のおふたりと一緒に結婚式を創り上げるホスピタリティです。
Q. ブライダルフェアではどんな体験ができますか?
披露宴会場やチャペルなど会場内の見学、コーディネートの見学や演出体験、シェフ特製のオリジナルフレンチのご試食、専属プランナーとお見積もりの相談などが可能です。まずはお気軽に、下記ボタンからご希望の日時をお選びください。
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